おねしょと夜尿症

KYOWA KIRIN 夜尿症ナビより
KYOWA KIRIN 夜尿症ナビより

2歳までは毎日おねしょがあっても普通。

おねしょ率は、年少さんになると約1/2、年中さんになると約1/4、年長さんになると約1/6まで減っていきます。

 

小学校に入る時期になってもおねしょをする子は1割くらい。

この頃のおねしょ「夜尿症」は、家庭や医療で何かできることがあるかもしれません。

相談が多いのはお泊り保育と自然教室

ご相談を受けた時にアドバイスをしながらお渡ししています
ご相談を受けた時にアドバイスをしながらお渡ししています

お泊り保育が身近になると心配になりますよね。

幼児さんは発達を見守るのと同様「様子をみていい時期」ですが、年中さん年長さんは生活習慣を見直すことで改善することがあります。

 

治療は年長さんの3学期から

原因は大きく分けて、①夜のおしっこが多い②膀胱が小さい③両方、です。

①睡眠中おしっこを濃く少なくしてくれる抗利尿ホルモンが少ないと、昼間と同じようにおしっこが作られてしまうのでもれてしまいます。

②抗利尿ホルモンは働いていても、膀胱が小さくてためる力が弱いと、それももれてしまいます。

③夜のおしっこも多くて、膀胱も小さい子もいます。

足りないホルモンの働きを助ける薬や、膀胱をリラックスさせる薬があります。

 

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夜尿症なおしたいなと思ったら
年長さんの3学期以降を目安にシートを持って受診してください
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パソコン&プリンター環境があるご家庭では、こちらのページから質問に答えると回答が反映されたPDFをダウンロードできます

治療を始める前に日記をつけてください
治療を始める前に日記をつけてください

いきなり処方をすることはありません。

まずは

  • 生活習慣を見直してみる
  • 尿検査をして膀胱や腎臓に何か異常がないか確認する
  • 日記をつけて夜尿のタイプを知る

ことから始めます。

 

朝一番のおしっこを調べると、夜おしっこを濃く少なくする力がどれくらいあるのかが分かります。

2週間程度、日記をつけていいただくと、膀胱の大きさが年齢相応かがわかります。

 

冊子・日記は、おねしょ卒業!プロジェクト(フェリング・ファーマ株式会社)からもダウンロードできます。

夜尿治療は 生活改善と内服と点鼻

診察の度に、日記とチェックシートを拝見します。

夜尿を減らすためにできることを探るのに役立ちます。

 

  • 昼間の水分摂取が少ない→午後に水分を摂りがちになります
  • 夕~夜の水分摂取が多い→飲食物がおしっことなるまで3時間。寝る前にトイレに行ってもまだおしっこは作られていることになります。夜尿を減らすには夕食~寝るまでの水分はコップ1杯までをお勧めしています
  • 夕食のみそ汁・スープ→夜尿の改善がない場合は具だけ摂取、または朝食で摂ることをお勧めしています
  • 果物・アイス→アイスの糖分とおなかの冷え、果物の水分・糖分・カリウムはどれも利尿につながるので朝昼またはおやつで摂りましょう。
  • 便秘→膀胱のうしろに直腸があるので、便秘がひどいと膀胱を圧迫することもあります
  • 鼻づまり→夜尿の原因ではありませんが、夜尿治療に点鼻薬を処方されている場合、効果的に使えるように鼻炎治療も並行して行いましょう